地域経済をテーマとする日独オンライン会議を開催しました</

地域経済をテーマとする日独オンライン会議を開催しました

地域経済をいかに促進するか。それにはどのような課題が伴い、いかなる形で克服可能であるのか。——2021年4月20日、「デジ真理」プロジェクトチームは日独オンライン会議を開催し、立命館大学と兵庫県立大学の研究者と意見交換を行いました。会議では本プロジェクトのパートナーであるミッテルヘッセン地域マネジメントのクリスチャン・ピテレク氏が登壇し、当地の現状と実施中の取り組みについて報告しました。以下にピテレク氏による講演の一部を紹介します。


ドイツ中央の好立地とはいえ、ヘッセン中部地方が擁する都市はいずれも人口が10万人以下の中小規模の都市ばかり。大都市と呼べる都市はありません。産業におけるパフォーマンスの高さと質の良い大学教育が、この地域の経済を支えています。主要な3つの産業分野は、電機および金属、ヘルスケアおよび製薬、そして光学およびフォトニクスです。

ヘッセン州中部はヨーロッパの中でも競争力の高い地域です。マクロ経済の安定性と先進技術導入意欲の高さが、この地域の特徴です。更なる経済発展のためには、地域独自の強みに一層磨きをかけると同時に、それを広く発信し、大学や企業など地域社会構成員相互のネットワークを拡大する努力が欠かせません。そのためにミッテルヘッセン地域マネジメントは多様な取り組みを行っています。

例えば老舗企業とスタートアップの連携は非常に重要ですが、そのような連携はまだほとんどないのが現状です。そこで、起業の活性化とイノベーション推進のためのネットワーキングに力を入れています。

多くの企業はデジタル化の必要性と利点を既に認識しており、実装に適した戦略を策定しています。しかしながらコストの高さ、ネットワークの欠如、限られた人的資源などの要因が依然として実践の大きな妨げとなっています。これらの課題を克服し、地域の競争力を強化するために、ミッテルヘッセン地域マネジメントは、「スタートアップ・ウィークエンド」や、「イノベーションフォーラム」などのイベントを定期的に開催しています。

ネットワークの拡大にはよいマーケティングが必要不可欠です。個々のプロジェクトについて、また地域自体についての情報を発信する手段として、オンラインプラットフォームを今後数か月以内に発足させる予定です。


ミッテルヘッセン地域マネジメントについて詳しく知りたい方は、ぜひ下記のサイトをご訪問ください。

https://en.mittelhessen.eu/

一覧へ戻る